糖質はなんとなく太るイメージがあるけど、なぜ糖質を摂ることによって太るか理解している人は少ないのではないでしょうか?
糖質を摂ることで太るメカニズムを理解することで、糖質の摂りすぎを防ぎやすくなるのでチェックしてみてください。
糖質はすぐ脂肪に変わる
糖質を摂ると血糖値が上昇し始めます。血糖はエネルギーとして血液に乗って運ばれるのですが、必要以上に血糖が高くなってしまうと身体に負荷がかかってしまいます。
そのため上昇した血糖値を正常値に戻るように体内でコントロールされます。この血糖値を下げるために働いているのが「インスリン」です。
インスリンは糖質を摂取していない時でも活動していますが、糖質が一気に入ってくると上昇した血糖値を下げるために、追加でインスリンの分泌が行われます。その量は通常の20倍以上にも及びます。
この時インスリンによって、血液中にいなくなった血糖はグリコーゲンとなって、肝臓と筋肉に蓄えられます。
しかし、糖質の量が多すぎるとグリコーゲンが余ってしまいます。肝臓と筋肉に蓄えきれなくなったグリコーゲンが脂肪となるのです。脂肪は筋肉などとは違い、無限に蓄えることができるので、グリコーゲンが増えれば増えるほど体脂肪が増えていきます。
脂質やタンパク質で摂ったエネルギーは体の構成要素でもあり、余っても脂肪になるスピードはゆっくりです。しかし、糖質の役割はエネルギーのみのため、余ったエネルギーはすぐ脂肪になってしまいます。
だから糖質を摂りすぎると、脂肪が増え、太っていくのです。
脂肪の燃焼をとめる
糖質を摂りすぎると太る(痩せない)理由が、もう一つあります。それは糖質の摂取によって脂肪の分解がされにくくなるからです。
通常、エネルギーを必要とするときは糖質と脂質が使われます。しかし、糖質を摂ることによってインスリンが分泌されると、脂肪の代謝がストップし、糖質が優先的に使われるので、脂肪を消費する機会を失います。
しかも、糖質が消費しきれなければ、脂肪となります。つまり、糖質の摂取が多いと脂肪が使われる機会が減り、脂肪を蓄えていく一方になってしまうのです。
糖質によって腸内環境が悪くなる
糖質によって太る理由は腸内環境にもあります。腸内には善玉菌、悪玉菌、日和見菌(ひよりみ)という3つの菌があります。
日和見菌は状況により、善玉菌にも悪玉菌にもなり、全体の75%を占めています。甘いものなど糖質を摂りすぎると悪玉菌が活性化し、腸内環境のバランスが崩れてしまいます。
その結果、腸の働きが弱まり、便秘になったり、栄養吸収の機能が衰えます。そうすると、栄養不足になり、足りない栄養を補おうと過食しやすくなります。その結果、肥満になりやすくなってしまいます。