カロリー制限と糖質制限。その方法や効果など一見似ているようで実は大きく異なります。
どちらも減量の効果は見込めますが、中長期にわたる健康的な身体作りには糖質制限の方が効果的です。
カロリー制限と糖質制限の違いを見ながらその理由を見ていきましょう。
カロリー制限と糖質制限の違い
カロリー制限では設定したカロリーの範囲内であればある程度何でも食べることができます。
そうは言っても脂質の多い食べ物やラーメンや丼ぶりものは控えなければなりません。
一方、糖質制限は糖質の量を抑えるだけで、カロリーの制限はありません。むしろ、カロリーはしっかり摂らなければいけません。
糖質を抑えながら、脂質とタンパク質できちんと必要なカロリーを摂ることが大切です。ご飯やパンなどの主食を半分にする代わりにお肉や魚などおかずをしっかりと食べます。
カロリー制限で痩せるメカニズム
カロリー制限では摂取カロリーを消費カロリーより低く抑えることによって痩せるというメカニズムです。
必要なカロリーよりも多いカロリーを摂取してしまうと、使用されずに余ったカロリーは脂肪として体に蓄えられてしまいます。カロリーの消費量を増やすのは思ったよりも難しく、30分ジョギングしても200キロカロリーほどしか消費できず、おにぎり一個分にもなりません。
そのため消費カロリーを増やすより、カロリーを制限する方が手っ取り早く体重が落ちるのを実感できます。
糖質制限で痩せるメカニズム
糖質制限では糖質の量を抑えることによって血糖値の上昇を抑えます。血糖値が上昇することによって、インスリンが分泌します。
インスリンは血糖値を下げる働きをしてくれるのですが、過剰に分泌されることで体脂肪が蓄積され、肥満につながります。このインスリンは別名「肥満ホルモン」とも呼ばれています。
カロリー制限の落とし穴
太るか痩せるかを決めるのは結局、摂取カロリーと消費カロリーの収支のため、消費カロリーが摂取カロリーを上回っていなければ痩せません。
このロジックの元に生まれたのがカロリー制限です。しかし摂取カロリーと消費カロリーは独立しているのではなく、相互関係があります。摂取カロリーを減らすと消費カロリーは減ります。
摂取カロリーを減らしてしまうと身体は最もエネルギー消費の大きい筋肉から削ってしまうのです。
その結果、基礎代謝がさらに落ちてしまい、痩せにくい身体になってしまいます。
さらにカロリー制限に耐えられずにカロリー摂取が増えた時は体脂肪となり、リバウンドへと繋がってしまいます。
中長期にわたる健康的な体づくりをしたい場合は糖質制限がオススメ。
一時的に体重を落とす目的でカロリー制限を行って痩せるのであればカロリー制限でも、糖質制限でも効果が見込めます。
しかし、中長期にわたり健康的に痩せたい場合は糖質をコントロールした食事の方が効果的です。
カロリー制限は食べる事自体を制限してしまう傾向がありますが、糖質制限は糖質を減らすだけで全く食べてはいけないわけではなりません。また、肉や魚なども食べる事ができるので続けやすいのもポイントです。
糖質制限は全ての糖質を抜くことではありません。始めるときは少しづつ糖質の量を減らしていき、無理することなく続けていきましょう。